今回もお越し頂きありがとうございます。

今回は肩の痛みについてお話したいと思います。前回は肩凝りについてお話しました。

 

肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)の概要と予防・改善法について、理学療法士として解説してみたいと思います。
「Omalgia」とカルテに表記されるこの「肩が痛い」原因は、ハッキリ分かっていないことも多いのです。五十肩の発症要因は??

●肩を構成する軟部組織の低下

五十肩とは、肩の痛みと可動範囲の制限を伴う加齢性疾患のひとつです。

肩を構成する種々の組織の劣化・老化によって生じるものと言われています。

  • 五十肩の中身は様々

1.肩の痛みと運動障害がある。

 

2.年齢が40歳以上である。

 

3.明らかな原因がない。

※この3要素がそろえば「五十肩」なんて診断をされます。

例えば五十肩の例です。

石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)

※X-P(レントゲン)で観た状態をWordで絵にしてみました。

腱板損傷 or 腱板断裂(けんばんそんしょう・けんばんだんれつ)

※レントゲンは基本「骨」しか撮影されません。腱板を診るにはMRなどが必要です。ただし、MRをせずに五十肩と診断される場合も多いです。石灰沈着性腱板炎や腱板損傷は「五十肩の原因にも結果にもなる」

肩のリハビリテーションの全体的な方向性

手術が必要な重症例は例外として、腱板損傷があるなしにかかわらずリハビリの方向性は大きく変わりません。なぜ変わらないかと言えば、リハビリは病気を診るのではないからです。理学療法士はその人の生活で困ってる動作を改善していくのが主なので、病気によってそんなに左右されないことが多いです。

●組織の老化と五十肩との関係

肩は人体のなかで最も自由度の広い関節であり、腕を前後左右、ぐるぐると自在に動かせます。ぶん回し運動が出来ることで他の動物とは違うとも言えます。この投てき能力は人間ならではと言えるでしょう。(狩りをするときに必要だったため、肩関節が進化したのだと言われています)

肩関節複合体(shoulder complex)

●肩甲上腕(けんこうじょうわん)関節

●肩鎖(けんさ)関節

●胸鎖(きょうさ)関節

●肩甲胸郭(けんこうきょうかく)関節

一般的な解剖学では、これら4つの関節を肩関節複合体と呼んでいます。

このように多くの関節が関与して自由な動きを獲得しています。

自由に動かせるから、使い方によって各所に負担がかかり痛みも出やすいとも言えると思います。

今回は五十肩とは?を関節の部分のみお話しました。BLOGでも運動など一部紹介しています。

次回は肩の筋肉についてお話していこうと思います。

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