ぎっくり腰

三島郡島本町、水無瀬より投稿しています

コロナ禍での運動不足が深刻化しています。テレワークの浸透で運動する機会が減り、腰の痛みを訴える人が激増しています。

慢性腰痛、ぎっくり腰など、身体をどちらに向けても「つらい」この状態をどうすれば解消できるでしょうか?

ホントに腰痛?

実際のところ、理学療法士として運動指導している僕も腰痛で困った事が有ります。

困った腰痛の原因の突き止め方とともに、その腰の痛みに隠された重篤な病気の見抜き方も知っておくと良いと思います。

いつまでも痛みが引かない「ぎっくり腰」

僕が病院で勤めている時に、急性腰痛症の患者さんが外来で来られました。

※ぎっくり腰は正式には「急性腰痛症」と言います。

特に(腰が)痛くなるようなことをしてないのに、急に腰が痛くて来院されたのです。

基本的な検査をして、特に神経的なトラブルが無いことを確認してリハビリをしました。

リハビリも氷で腰を冷やし炎症を抑える程度で、後は痛みの程度を確認するにとどめました。

その患者さんが、5日後くらいに再度リハビリに来られて「よけい痛くなった感じがします」と言われたのです。

神経的なトラブルが無い場合は理学療法(アイシング)をして、ぎっくり腰が悪化するなんて聞いたことがありません。

良く聴くと、腰だけじゃなくお腹も痛いと言うのです。

ホントに腰痛ですか?

僕は直ぐに整形外科の患者さんですが、内科の先生に連絡して普通の腰痛じゃ無いことを伝えました。

その患者さんは直ぐに腹部エコーやCTなどの検査を行って、緊急手術になりました。

ぎっくり腰だと思っていた痛みは、実はぎっくり腰では無く「腹部大動脈瘤」でした。

動脈瘤が破裂しかけて痛みが出てたとの事でした。

そのまま放っておくと大動脈瘤が破裂して、大出血になり危ないところだったでしょう。

大動脈瘤が破裂した場合は8割から9割の確率で命が助からないと言われています。

こんな痛みは要注意

大動脈瘤は破裂すると致命的ですが、大動脈に大きなこぶができていても自覚症状はほとんど出ないと言われています。

本来は破裂する前に見つけたいのですが、見つけるのは難しいと言います。

理学療法士として言えることは、しっかり触診することだと思います。

腹部が痛いと言われたら、腹部を直接確認した方が良いです。

腹部の拍動を確認して、硬いもの(瘤)に触れないか?お腹が硬くないか?など確認が大切です。

「ぎっくり腰」だと思って来院して、痛みが良くならない場合はそのままにしない方がいいケースも有ります。

「腰が痛い」「背中が痛い」などは痛みのある部分が痛いと思いがちです。

東洋医学では腰部や背部の痛みが、内臓由来の痛みだと考える事が多いです。

僕も東洋医学を学んでなければ、見逃していたかも知れません。

様々なケース

腹部大動脈瘤の事を医師に確認したのですが、様々なケースがあるそうです。

いきなり瘤が破裂して大出血を起こすのではなく、大きくなった瘤(こぶ)がまわりを圧迫して、近くの神経が引き伸ばされたりして痛みを引き起こすことも有るそうです。

これを「切迫破裂(せっぱくはれつ)」と言うそうです。

時には、じわじわと出血を起こすケースもあるそうです。瘤(こぶ)にひび割れが入って、少量の血液が染み出しているような状態です。

じわじわと痛みが強くなる腰痛の場合は注意が必要です。

当院では、自己判断で「ぎっくり腰」だと勘違いしてしまうケースもあるので、腰の治療で痛みが引かない場合は近隣の内科などで検査してもらう事をオススメしています。

9割が腰痛

腹部大動脈は、脊柱の前を走っています。そのため、大動脈瘤が後ろにある背骨に向かって膨らむ場合は腰痛を生じやすくなります。

大動脈瘤の患者さんは、自覚症状が腰痛である方は全体の3割程度だと言われています。

しかし、最終的に腰痛を感じるケースは全体の9割にも及ぶと報告されているのです。

この報告から考えると、腰のリハビリをしても治らない場合は「大動脈瘤」が腰痛の原因になることを知っておいた方が良いと思います。

●大動脈解離

その他にも腰痛を感じる大動脈由来の「大動脈解離(かいり)」と言うのがあります。

大動脈の壁は、内側から内膜、中膜、外膜という3層構造になっています。

このうち、いちばん内側の内膜の一部に亀裂が入り、メリッと血管の壁が内膜側と外膜側に2つに裂けてしまうのが、大動脈解離です。

裂けた部分に血液が入り込み、裂け目が広がっていくため、大動脈解離を起こすと、痛む部分が移動することがあります。

重いものを持ってない、腰もひねって無い、大きなくしゃみもしてない…..。

でも、急に腰が痛くなった時は「腰以外に原因が有るかも!」と思った方が良い時もあるのです。

要注意な動作
・朝、慌てて飛び起きたとき
・トイレでいきんだとき
・とても寒い日に暖かい部屋から寒い場所に移動したとき
・冬の寒い脱衣所で裸になり、急に熱いお風呂に入ったとき

このような急に血圧を上げやすい行動をとった時には要注意です。

姿勢も大きく変えていないのに、上記の様な行動をとったあとで腰が痛くなった時は注意が必要です。

大動脈瘤破裂や大動脈解離、心筋梗塞(しんきんこうそく)といった重大な「大動脈由来の病気」が起きている可能性があります。

◆最後に◆

 

鍼、灸、ツボ押し、マッサージは体のバランスを整え、健康に向かわせる力があります。

鍼の形状や、お灸の品質も上がり、熟練した技術があれば痛みや跡が残るなどという事もありません。

小さな前兆を見逃さず、早いうちに病気の予見をして身心のバランスを整え、毎日を健康に過ごすことができます。

あなたの健康で豊かな暮らしを当院が全力でサポートいたします。

 

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