◆手の疲れを取るツボ◆

★三島郡島本町、水無瀬より投稿しています

前回は手の大切さについて書きました。

前回の記事をまだお読みでない場合は、先に前回の記事を読むことでより理解が深まると思います。

今回は「手の疲れを取り除くツボ」について紹介しようと思います。

●神門

神門を刺激する方法は、マッサージや鍼などがあります。親指や人差し指を使って神門を押すことで刺激を与えることが多いです。神門は手のひら側の手首のくぼみに位置しているため、ツボ押しをする際は手首をしっかりと支えて行うことが重要です。マッサージでは、指先を使って円を描くように刺激すると効果的です。鍼の場合は、専門の施術者に行ってもらって下さい。安全性と効果を確保するために信頼できる施術者に行ってもらいましょう。

●後渓

後渓は、寝違えや肩こりなど日常的に起こりがちな不調を改善出来ます。ツボの場所を知っておくと、何かと役に立つと思います。当院では後渓を押しながら首や肩をゆっくり回したりして、首周りをほぐすことがよくあります。寝違えて動かしづらいときは、痛い方向に動かしてしまう人が多いですが、実際は痛みの出ない方法で動かすことが大切です。痛みや可動域が徐々に改善されるのを感じながら少しずつ首を動かして下さい。指先に向けてツボを刺激するとツボの感覚がよりリアルに伝わると思います。

●陽谿

陽谿は目の疲れや頭痛などに効き目があるとされています。痛みを感じやすいツボですので、押すときは注意が必要です。最初は弱めに押して下さい。手首から指先にかけて脱力し、反対側の親指を置きます。親指以外の指で手首をしっかりつかみ、支えることが大切です。ツボに親指を当ててゆっくり手先を持ち上げる様に刺激を加えると、じんわりとした感覚がツボから手に伝わると思います。

当院では頭痛や耳鳴りなどにも陽谿を使うことがあります。また、解剖学的には「嗅ぎタバコ窩（snuff box）」と言われ、長母指伸筋腱と短母指伸筋腱、長母指外転筋腱との間になりますので、腱鞘炎にも効果的です。陽谿は橈骨動脈の拍動を感じることも出来る重要な場所です。

●合谷

皆さんの中には合谷は知っていると言う方も多いのではないでしょうか。便秘や頭痛にまで有効があるので「万能のツボ」なんて言われることもあります。

身体中のエネルギーが集まる谷と言われ、自律神経の乱れに効果があると言われています。

合谷の場所は、手の甲側からが交わるところから、やや人差し指よりのへこんだところですが、ツボの場所に個人差が出やすいツボです。ツボ付近を刺激して、一番イタ気持ち良いと感じる場所を探すところから始めましょう。お灸を合谷にする方は当院でも多いのですが、お灸を置いてから火を付けると火傷しやすいです。火をつけてからお灸をツボに据えて下さい。また、入浴時や食後すぐは合谷の刺激で血圧の低下が起きやすいです。むやみに合谷を刺激すると、ふらつきの原因になりますので注意が必要です。