顎関節症の人は思っているよりも多い
★三島郡島本町、水無瀬より投稿しています
今回もご訪問頂きありがとうございます。
今回は顎関節症についてお話します。
顎関節症の方はストレスを感じることが多くあります。
顎関節症の代表的な症状は以下の通りです。
●口を開いた時に痛みを感じる
●口の開閉がスムーズに行えない
●口を開けると音がする
ただ、自分で顎関節症だと思っていても違う場合も有ります。
耳や鼻、もしくは脳疾患などの事もあるので自己判断せず医療機関で確認が必要です。
日本顎関節学会「顎関節症治療の指針 2018」の報告では、顎関節に何らかの症状がみられる患者数を推定すると約1900万人居ると報告されています。
●病態分類
咀嚼筋痛障害(1型)
咀嚼筋痛障害は,咀嚼筋痛とそれによる機能障害を主徴候とするものです。
主症状:筋痛,運動痛,運動障害
顎関節痛障害(2型)
顎関節痛障害は,顎関節痛とそれによる機能障害を主徴候とするものです。
外来性外傷:顎頭蓋部への強打・気管内挿管など
内在性外傷:硬固物の無理な咀嚼・大あくび・睡眠時ブラキシズム・咬合異常
※ブラキシズムとは上下の歯が非機能的な接触を生じている状態を言います。
顎運動時の顎関節痛や顎運動障害が引き起こされた状態
顎関節円板障害(3型)
顎関節円板障害は顎関節内部に限局したもので、関節円板の位置異常ならびに形態異常を示す。
主病変部位:関節円板と滑膜(関節円板の転位・変性・穿孔・線維化により生じる)
※現在では MRI により確定診断が可能
変形性顎関節症(4型)
退行性病変を主徴候とした病態です。
主病変部位:関節軟骨・関節円板・滑膜・下顎頭・下顎窩
病理変化:軟骨破壊・肉芽形成・骨吸収・骨添加
臨床症状:関節雑音(クレピタス:捻髪音:持続時間の長い摩擦音)と顎運動障害・顎関節部の痛み(運動痛,圧痛)のうちいずれか1つ以上の症状を認める。
※クレピタスとはミシミシやギシギシ言う摩擦音のことを言います。
●悪影響を与える?
顎関節症の病態は分類されていますが、顎関節症が発症するメカニズムは良く分かってないことが多く、日常の習慣やストレスや顎関節の形状や人の性格などが影響していると言われています。
悪影響を与えると思われているものは以下の通りです。
・うつ伏せ姿勢での読書
・うつ伏せ姿勢での睡眠
・スマホの長時間操作
ここまでは肩コリの原因とほぼ一緒です。
・頬杖をつく
・ガムを噛む
・(食べ物を)片側で噛む
●ストレスとの関係
顎関節症の患者さんへの治療において、向精神薬の投与が最も効果があったという報告があるくらいです。
この事から、顎関節症とストレスの関係は切り離せない要因となっています。
心理的・社会的ストレス:仕事・労働時間・人間関係
物理的ストレス:生活環境(騒音・温度など)
科学的ストレス:タバコ・お酒・公害など汚染された空気
例えば
「ストレス過多によって噛み締めや歯ぎしりが生じる→咀嚼筋の過緊張や顎関節への負荷が増加する」などの様な悪循環が繰り返されている可能性有ります。
顎関節症の予防や改善のためには、ストレスに対するケアも大切と言われています。
●まごわやさしい
急にこんな事を書いたら「?」ですよね。
ストレスの軽減にはやはり運動と栄養が大切です。
運動は後ほど説明するとして栄養ですが、栄養の「質」が大切です。食欲があることは大切ですが、沢山食べるから栄養が取れているのとは違います。
偏った食事で肥満細胞が増殖すると、身体の中で炎症を引き起こす物質が増えます。
そうなると、身体は常に炎症を鎮めるために働くことになります。
身体が炎症と闘う事がすでに身体に取って大きなストレスになっています。
更に、以前にも書きましたが睡眠不足が肥満を作る原因だったのを覚えていますか?
私たちが眠っている間には、睡眠ホルモンの「メラトニン」が働いています。
メラトニンは、朝起きて光が目に入ってから14〜16時間後に脳深部の松果体から分泌され、心身をリラックスモードにすることで、自然な眠りを促す働きをしています。
メラトニンの生成に必要な栄養素が足りなくと、質の良い睡眠が取れなくなります。
●ストレス解消には運動も必要
ストレス過多になると、活動モードである交感神経の働きが優位な状態が増えます。
身体の休息時間が減ることにより、ストレスが抜けないまま次の日を迎えることになり、休息モードである副交感神経の働きが低下してしまいます。
ガンガン体を鍛える運動よりも、「気持ちいい!」と身体が思える運動を選択すると副交感神経が働き易くなります。
こんな時は軽めのストレッチやツボ押しが最適です。
ストレッチに関しては以前の記事を参考にしてください。
◆顎関節症に効くツボの紹介◆
顎の痛み・口を開けにくい・関節音がするといった症状
顎の関節や顎の筋肉(咀嚼に関わる筋肉)を和らげるツボです。
顎がだるくて疲れる、顔のゆがみ、肩こり・頭痛、耳の痛みなどにも効果が有ります。
<マッサージのやり方>
人差し指でゆっくり円を描くようにぐるぐるマッサージしましょう。
痛みを我慢する必要はありません。
大きくゆっくり息を吸って、ゆっくり吐きながらぐるぐるマッサージする感じです。
「1,2,3,4」で息を吸って、「1,2,3,4」で息を吐く時にゆっくりマッサージしましょう。
朝・昼・晩の気が付いた時に2回/日程度行うと効果的です。
毎日継続して行うのがオススメです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。