足の感覚を高め、疲れにくい足底を作る
★三島郡島本町、水無瀬より投稿しています。
今回もご訪問頂きありがとうございます。
今回は「足底のトレーニング」を紹介します。
足底の運動と言えば、セラピストの間では「タオルギャザー」が最も一般的な運動なんです。
towel gather(タオルを集める)って言う意味ですが、そのやり方をご紹介しようと思います。
また、タオルギャザーと合わせて良くするのが「タオル スクープ」です。
towel scoop(タオルを掬(すく)う)のやり方も合わせて紹介していきます。
現代人は靴やスリッパ、ソックスを履いて1日を過ごすことが多く、足の裏の感覚が鈍くなりがちです。
「足の指で地面を掴んで歩く」という必要性が少なくなったため、足裏の感覚が鈍くなったと言われています。
意識して足趾や足裏に刺激を入れてやることによって「立つ・歩く」といった日常生活動作におけるバランス能力が高まり、転倒予防につながります。
特に中高年の方々はバランス能力の低下で転倒するケースが多く、とても有用な運動になると思います。
是非!生活の中に手軽に筋力トレーニングを取り入れてみて下さい。
●運動の方法
まずはタオルを濡らして、水がしたたり落ちないようしっかり絞って下さい。
※上記の様に準備しましょう。
※最後まで手繰り寄せたら、杖などを使って元の位置にもどします。
●運動のポイント
●タオルを引き寄せる
⇒かかとを支点に、足の指を使ってタオルを引っ張ります。
⇒焦らず、ゆっくりたぐり寄せましょう。
※足の指の動かしかたは、「左右交互」or「両足同時」どちらでも大丈夫です。
●左右均等に引っ張る
⇒できるだけ全ての足の指を使うように意識しましょう。
⇒なるべく偏りのないよう、左右均等に引っ張りましょう。
●最後までたぐり寄せる
⇒できればタオルが小さくなるまで引き寄せましょう。
●元の位置にもどす
⇒元の位置までタオルを押し広げ、2回目に備えましょう。
※棒状のもの(絵では杖を使用or長い靴ベラなど)があれば便利です。
これを足底が疲れたなぁ~って思うところまで繰り返す。
(回数で決める場合は2回くらいから行いましょう)
●運動中は少し前かがみになる
⇒踵が杖から離れない様にしっかり重心を前に落とす。
※踵を浮かさないことが上手く運動を行うコツになります。
●運動負荷
タオルを濡らすことによって床との摩擦が生じ、適度な負荷になります。
「筋力をひたすら強くする」ことが今回の目的ではありません。
あまり無理な重りの調整はオススメしません。特に中高年の方々は無理しないで下さい。
●運動の頻度
●1日あたり:2セット(朝・夕)
⇒厳密に決める必要はありません。
足の裏が「疲れたなぁ~」ってところまで行って下さい。
●1週あたり:3~4日(1日おき)
⇒高齢の方は関節痛・筋肉痛も考慮して、1日おきに行うなどを進めています。
⇒慣れてきたら、毎日行うとより効果的です。
●運動の効果
一般的に足の運動は「足じゃんけん」をすると良いなんて言われます。
実際に「足じゃんけん(グー・パー)」で使われる筋肉を簡単に図にしてみました。
※もちろん、他にも細かい筋群が同時に働いています。
●バランス能力向上
足指の動きには多くの細かい筋群が作用しています。
これらをスムーズに動かすためには、各筋肉に命令を送る神経系との協調作用が重要になります。
「直立二足歩行」を行う唯一の動物であるヒトは、足趾・足裏にかかわる神経・筋の協調性はとても大切です。
「筋力トレーニング」の効能は単に「筋肉を太くしてパワーを高める」だけではありません。
普段あまり使わない筋肉に対し意識的に刺激を与え、神経と筋の協調作用を高め、
適切な使い方ができるよう再教育する→「神経・筋 再教育」が主要な目的のひとつです。
そして効果を引き出すためには、負荷はむしろ軽めで、かつ「少しだけ難しい」ことを繰り返し行う必要があります。
(持久力を担う筋肉を積極的に使うということです)
今回の運動はまさに足裏筋群の協調性向上を主目的とするものです。
この運動を継続することで、高度なバランス能力が必要とされる「立つ・歩く」などの実用性を向上させることができます。
また、過去記事でご紹介した『かかと上げ&つま先上げ』と同様、この運動は足に溜まった血液・体液を上半身の方に戻す作用も高いです。
足のむくみ・疲労感を軽減させることができ、いわゆる「エコノミークラス症候群」の予防・改善にも繋がる運動です。
◆タオルスクープ◆
タオルギャザーを繰り返し行っていても、うまく小指が使えていないことが有ります。
そんな時はタオルスクープも合わせて行うと効果的です。
※足の小指側で引っ掛けて持ち上げる感じです。
運動頻度はタオルギャザーを参考にして下さい。
タオルギャザーなど濡れたタオルは、そのまま放置していると有害な細菌やカビの繁殖源になってしまいます。
コロナ禍で感染に対して最近は気を付けている方が多いと思います。
感染対策の行き届いた病院では清拭に乾燥の不十分な雑巾を使うことはまずありません。
タオル使用後はしっかり洗った後、日干しして充分乾燥させておきましょう。
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