●三島郡島本町、水無瀬より投稿しています●

手首の骨折

 

手首の骨折

転倒したときに手をつくと骨折することが有ります。

だいたい手の付き方で折れる骨は決まっています。

橈骨遠位端骨折は、ころんで手をついた際におこる骨折で、頻度の高い折れ方です。

特に骨粗鬆症のある方では多発します。

手首の関節部の強い痛み、腫脹(しゅちょう)、関節可動域の制限が起こります。

転位(てんい)がある場合には変形も伴います。

変形は、手関節を含んで手が背側に転位し、フォークのように変形するタイプが多いです。

また、近位の主骨片で正中神経を直接圧迫したり損傷したり、腫脹に伴う手根管(しゅこんかん)症候群により正中神経麻痺を合併することがあります。

通常の場合

手や足の骨折に対して一般的には

●折れた骨同士を金属プレートや鋼線などで固定し、早期から動かしていく。

●手術せず、骨が癒合するまで1ヶ月程度ギプス固定する(保存療法)。

大きくこの二通りの方法があります。

 

先ずは完全に骨が折れて転位している場合

この様に完全に骨折して転位(ズレ)している場合は、だいたい金属プレートや鋼線などで固定します。

レントゲンの透視像(テレビモニター)を見ながら、徒手整復(としゅせいふく)します。徒手整復で整復位が得られ、安定していれば、ギブス固定を行います。約4~6週間固定を行うことが多いです。

 

骨折部のズレが大きく、さらに折れた骨のパーツが複数個あり(粉砕骨折)だと、難治性が予想されるため、だいたいのケースは手術適応になります。

(※転位と言う言葉ですが、悪性腫瘍の「転移」とは意味も漢字も異なります。)

徒手整復しても良い整復位が得られないものや、すぐにまたずれてしまうような場合、そして関節内に骨折が及んでずれているものなどは、全身麻酔での手術が必要となったケースも有りました。

 

次は転位が少ない場合

転位が少ない手首の骨折図

骨折にほとんど転位(ずれ)のない場合は、ギプス固定を約4週間(1か月程度)行います。

そして、だいたいは布 or スリング(バンドで吊り下げる)などで腕を挙上します。

手術適応の場合

骨の転位が大きく、かつバラバラに砕けていたらなぜ手術するの?

◆骨に栄養を送る血管

◆骨膜(骨の表面を覆っている薄い膜)

これらの組織の損傷も合併しているからです。

栄養血管や骨膜は、骨のリモデリング(骨折によって死滅した骨細胞を分解し、新たな骨組織を再生する反応)に大きく影響します。

※骨は片方で溶かしながら、一方で骨を作ると言う作業を繰り返します=リモデリング

ズレたまま放置していると骨がなかなか癒合せず、偽関節(ぎかんせつ:折れた位置でいつまでもグラグラ動き、痛みが出現する)になるケースが有ります。

また、最悪の場合「骨壊死」に至る危険性もあります。

転位を整復(元の位置に戻す)した上で金属で固定し、速やかにリハビリを始めた方が治るのも早いということになります。
骨が折れるいたイラスト

人によっては

「なるべく体にメスを入れたくない!」という女性も居ます。

医者に無理を言って、保存療法(手術しない)を選択するケースを3例くらい経験しました。

メスを入れることで、皮膚や筋膜・筋肉など複数の軟部組織に侵襲(切り傷)が加わります。

それによる炎症や癒着などの合併症状もあります。また術後に傷口が残るなどコスメ的な理由も加わります。

女性の場合、見えるところに傷口を残したくないと思う人がいることも良く分かります。

確かに、手術をしたがる医師が居るなども耳にします。

ただ、転位がひどく保存療法が適応でない(うまく治らない)場合も有ります。

医師はメリット・デメリットを勘案し、よりベターな方法を選択するのが実情です。

無理な保存療法の場合は早急にリハビリしても、動かすたびに「痛い」・拘縮(こうしゅく:硬くこわばること)によって「動かない」などのトラブルも生じやすくなります。

 

●早めに動かすことが大切!

 

「理学療法士的には、骨折後は少し早くオーダー出して欲しい」

「動かせる部分だけでも、可能な限り早期から動かしておきたい」と考えるのがリハビリ専門職にとっては常識です。

関節は長期間動かさないでいると、拘縮(こうしゅく:硬くこわばること)を起こしてしまいます。

固定している手首や肘の関節はどうしようもないとしても、固定していない指先や肩の関節だけでも動かしたいのです。

そして、自宅で自主トレーニングを行って頂くよう指導しておくのが普通です。

柔軟性を確保しておけば、ギプス除去後の手首の動きの回復に好影響があるものです。

 

◆また来てくれる日を、楽しみにしています◆

 

 

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