三島郡島本町、水無瀬より投稿しています

違いが分からない

今回もご訪問頂きありがとうございます。

今回は理学療法士と似ていると思われてる職業について考えようと思います。

同じ医療関係の人たちからも「揉んでさすって、歩かせるだけ」と言われることもある理学療法士

長年病院で理学療法士をしていましたが、耳の痛いご指摘に対し恐縮する場面もありました。

※理学療法士はphysical therapist(PT)の事です。

基本的には病院でリハビリテーションを行う職業です。

ワンパターン?

効果が出るまで継続が必要な時も有ります。

特にリハビリテーションは「地味な運動を長く継続する」って感じかも知れません。

筋力トレーニングは、一定の期間(最低1ヶ月以上)続けて行わないと、効果は上がりません。

だいたい1か月くらいで「あれ?少し痛みが落ち着いた?」「以前より疲れにくくなったかも?」なんて、

生活の中で気が付く場合が多いです。そうやってリハビリテーションをして「気づき」を得られると長続きします。

3か月くらい継続すると「以前とは違います!」って患者さん自身が言葉にしてくれることが多いです。

筋力トレーニングだけではなく、関節の可動性を拡げるためのストレッチ運動も、長期間継続することで結合組織の柔軟性が改善していきます。

日常生活上の動作を習得するための練習も同様です。

ひとつのパターンを何度も繰り返すことで神経系のネットワークが最適化され、だんだん上手になっていきます。

ある一定期間同じ内容を継続して様子を見ることは理学療法士にとって大切です。

これらはすべて、良い意味での「ワンパターンのリハビリ」と言えるでしょう。

膝の運動

健康を維持する場合

介護保険のリハビリサービス(老健の入所・通所リハ、訪問リハなど)の場合、病状が安定している要介護高齢者が中心です。

急性期と違い、健康を維持する為じっくりと腰を据えて同じパターンを継続する必要があります。

ただ、自主トレーニングみたいな感じで毎回全く見守りの無い運動を行う場合は注意が必要です。

※一人で黙々と運動するだけなら、わざわざ介護保険のリハビリサービスを使う必要もない?

惰性で行う運動

慢性期・維持期の高齢者に「現状維持・健康維持」目的で介入する場合などは、それが長期間になればなる程、将来の到達目標が曖昧になりがちです。

これは、患者さん・理学療法士ともに陥りやすい「マンネリ化」への扉です。

漫然と続けているだけの運動は効果が出ないことが多いです。

「この運動はなぜ必要なのか?」しっかりと説明が出来る理学療法士なら問題有りません。

ただ、現状は「漠然と運動を続けてるだけ」って理学療法士も多くいます。

「診療内容や目標・方向性について納得のいく説明ができるかどうか」が大切だと思います。

しっかり説明のつく論理に基づき、一貫性をもって運動を実施しているのであれば、ワンパターンでも何の問題もありません。

逆に、コロコロ運動内容が変わる場合は何が効果がある運動なのか施術側が分かって無い場合も有ります。

あいまいな医療を避けるために現代医療では「説明→合意→実施」が何より必要です。

そして難しい医学用語を難しいまま伝える理学療法士が多いのも事実です。

かみ砕いて説明できない場合は施術者が、あまりよく分かってない場合も有ります。

理解が得られるまで説明してくれる理学療法士なら問題ないですが、運動を押し付ける様な場合は注意して下さい。

僕は現在も水曜日にはスポーツ選手に対して理学療法を行っていますが、プロ運動選手になればなるほど「なぜ?どうして?」と治療に対して説明を求めることが多い様に思います。

患者さんが治療に対して受け身になるのではなく、積極的に施術に内容に疑問をもって下さい。

そして、疑問に思った事を医療者に投げかけていく姿勢が大切だと思います。

当たりまえですが、医療機関は全ての病気や障害を治してくれるわけではありません。

施術者がみな真面目で、常に患者さんの立場を第一に考えているという訳ではないのです。

生活環境を考える

介護保険サービスでは、「自立支援」という理念はただのお題目のようなものです。

現実として「お世話型」のマンネリなサービス提供になってしまうケースが多いことも経験しています。

これは、リハビリサービスの分野でも同様です。

到達目標がはっきりしないまま訪問リハビリを同じパターンで延々続けているといった例も多数みられます。

病院のリハビリを訪問リハビリでもそのまま継続する理学療法士も多く見てきました。

折角の自宅環境でのリハビリ場面で、自宅のベッドで足や手を動かして、擦って終わりなんて場合も有ります。

本来なら、自宅で困っている動作はどんな動作?近くのスーパーまでは屋外用の歩行器が有れば行ける?など

いろんなアプローチが必要な場面で、気持いいいからマッサージして終わりになってしまうケースも有ります。

できるだけ自立した(その人らしい)生活が送れるよう支援するのが理学療法士としての本来の役割です。

中腰の絵

※その人の生活スタイル合わせたアプローチが必要です。

●運動だけが改善方法ではない!

運動によって身体機能が改善しなかったとしても、自宅で安全に暮らしていけるよう福祉用具や住宅改修の提案をするというのも、理学療法士の専門知識を活かした介入方法のひとつです。

何でもかんでも運動で改善するわけではありません。

運動で生活が何も改善しないというのであれば、車椅子で動ける環境を整えることも大切な方法です。

生活環境を把握するための評価が不適切な場合は、理学療法士として成熟してないと言われても仕方ありません。

◆最後に◆

<理学療法の定義>

「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること」

定義からしても、マッサージをしてはダメってことは有りません。

しかし、理学療法士と称して実際にはマッサージばかりしている施術者が今でも多いです。

あん摩マッサージ指圧師と言う資格が有るので、マッサージは本来理学療法士が主目的にしてはいけない手技です。

しかし、実際の患者さんは理学療法士・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師などの明確な違いが分からないでしょう。

僕は理学療法士と鍼灸師の資格を取得しています。

マッサージ屋さんって他の医療従事者に呼ばれている理学療法士も多いです。

マッサージを主目的に行って満足している理学療法士が少なくないから、そんなことを言われるのかも知れません。

しつこいようですが、理学療法の「目的」は言うまでもなく基本的動作能力の回復を図ることです。

マッサージはその目的を達成するための「手段」として必要に応じて使用するものなのです。

マッサージによる痛みの緩和は、即効性はあるが持続性は無い性質のものです。

ずっとマッサージを継続するのではなく、痛みが緩和してきたら関節運動や動作の練習を行う。

それが理学療法士の本来の姿だと思います。

 

 

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