バランス能力をUPさせる運動

三島郡島本町、水無瀬より投稿しています

 

今回もご訪問頂きありがとうございます。

今回の運動は身体機能を活性化させる基礎訓練となります。

歩行・階段などの直立二足動作をしている我々にとって、高度な「神経・筋協調作用」や、重心移動をスムーズに行うためには「バランス保持能力」が求められます。

筋力UPが主目的ではありません。ムキムキの身体のになるのは年齢を重ねた方には得策ではありません。

当院で紹介する運動は若年者にとっては難易度は低めです。特に中高年~高齢の方々で転倒予防を図りたい人に向けて記事を書いています。

筋肉の種類

筋肉は大きく2つに分けられます。「赤筋」と「白筋」です。

魚でイメージすると分かりやすいかもしれません。

長い距離を泳ぐマグロの身はどんな色をしていますか?

もちろん赤身ですから赤色ですよね。

ENDURANCE:エンデュランス(持久性)を担っている筋肉は「赤筋(せっきん)」なんです。

繰り返し動かしても疲れない体にするためにはこの「赤筋」を鍛えることが必要なのです。

逆に、魚で言うと白身の魚の鯛は餌が来るまでじっとしています。

そして、餌を見つけたらガバっと力強く噛みつきます。

この力強い筋肉が「白筋(はっきん)」です。

鍛えると見た目も良くなって、筋肉がムキムキします。

2つの筋肉では鍛え方が全く違います。

今回紹介する筋力トレーニングは「赤筋」を鍛えるための運動です。

ステップ運動

まずは、高さ20㎝程度の段差をご用意下さい。

台から少し離れて(20㎝前後)立ちましょう。

一般的な戸建住宅にある階段の高さは大体20㎝なので、その高さに合わせています。

実際の階段で練習するのもオススメです。

では、言葉では分かり難いので「絵」で説明します。

先ず、右足をステップ(呼吸は止めないで下さい「しっかり息を吸ってぇ~」)

1.ゆっくり吐きながら、足をしっかり上げてステップ台に右足にのせて下さい。

2.ギュッと骨盤を押し出して、重心を前に移動させましょう。

※この時に出した右足の膝が前出るのを確認して下さい。

3.しっかり体重をのせたらゆっくり元の位置に戻ります。

※全体重をのせなくて大丈夫です。80%程度をのせるイメージです。

体重60Kgなら48kg程度になりますが、そこまで正確じゃなくても大丈夫です。

次に、左足ステップ(しっかり息を吸ってぇ~)

1.ゆっくり吐きながら、足をしっかり上げてステップ台に左足にのせて下さい。

2.右足と同じリズムで体重をのせていきますよぉ~。

※この時に出した左足の膝が前出るのを確認して下さい。

3.戻す際も、つま先をステップ台に引っ掛けないよう太ももを持ち上げましょう。

※常に背すじを伸ばして行いましょう。

この運動の繰り返しです。

運動回数と頻度

<回数>

1セット10回くらいから始めてみましょう。

回数を沢山したから良いと言う訳では有りません。

なるべく回数よりも最初は正確な動きを身体で覚えることが大切です。

ゆっくりと1回1回正しい姿勢で行うことを意識してみて下さい。

翌日に関節痛や筋肉痛がなければ、徐々に20~30回くらいまで増やしましょう。

※「右→左で1回」×20~30など、左右の回数は同じにして下さい。

注意:バランスの訓練(協調性を向上させる訓練)では、疲労でフォームが崩れるまで行うと間違った運動学習を促してしまい、逆効果です。

<頻度>

今回の運動では疲れない程度の回数に留めておきましょう。

●1日あたり:2セット(朝・夕) ※1日1セットは行いましょう。

●1週あたり:3~4日(1日おき) ※もちろん、毎日行うとより効果的です。

高齢の方は無理しないで下さい。

関節痛・筋肉痛を確認しながら、痛みがなければ1日おきに行うと安全です。

ウォーキングと一緒

有酸素運動の代表格であるウォーキングではトータルの運動量(歩数)を優先し、「1日8,000歩」といった運動指導を行います。

今回の運動は、持久力向上を主目的とした「赤筋」を鍛えるトレーニングです。

ウォーキングも同じく持久力向上を目的とし「質より量」の観点が重要なのです。

以前の記事で、ウォーキングのフォームについて、そこまで理想的なフォームを求めなくてもよいと書きました。

それは、あまりフォームを気にしてウォーキングすると、本来の目的を見失うからです。

少しだけ気にするのは、前を向いて歩くこと(視線を少し遠くにして姿勢を良くする)でしたね。

そして、足を出す時に踵(かかと)から踏み込むと歩幅がUPしてよい歩き方になる。

ウォーキングの記事で詳しく説明していますので、興味のある方は過去の記事を覗いて下さい。

腰痛予防ウォーキング

 

●運動の効果

このような運動をすると、多くの方は「足をしっかり上げる」って意識が働くので持ち上げた脚を鍛えてると思いがちなんです。

協調性の訓練とは「上の筋肉も下の筋肉も仕事をする」「右の筋肉も左の筋肉も仕事をする」様なイメージで考えるとイメージしやすいと思います。

言葉で説明するより、図にした方が分かり易いと思います。

足の筋肉の説明

足が上手くステップ台にのせれるってことは、逆の足がしっかり支えてくれてるからです。

「体重を支える&足を振り出す」をバランス良く同時に行っている!」

一瞬片脚立ちになっても、バランスを崩すことなく運動を続けられる。

これがバランス訓練とか協調性訓練と言われる運動です。

「正確に・素早く・左右交互に」繰り返すには、高度な神経・筋の協調作用が必要となります。

後方の筋肉の図

 

バランスを保つためにゆっくり足を上げて、ゆっくり戻すのが訓練として役立ちます。

若い人にとっては、この運動は何気ない動作でしかないと思います。

しかし、高齢者は特に足首のバランス能力が低下して転倒するケースが多い。

バランス能力や協調性は加齢とともに低下しやすいと言われています。

目的に合った運動をすれば、筋力もバランス能力も保たれ転倒予防に役立ちます。

 

◆運動上の注意◆

 

足を横から振り上げない!

 

横から振り上げてしまうと左右の対称性が崩れ、協調性向上につながりません。

足を踏み出す&元に戻る動作ともに太ももを真っ直ぐ上げ、つま先を段差に引っ掛けないよう意識して行ないましょう。

※どうしても真っ直ぐ足を振り出せない場合は、段差が高すぎるのが原因です。低い段差に変更しましょう。

非対称性を避けるためにも、机・手すり等に体重を掛けすぎないように注意しましょう。

持ち手側はいざという時の転倒を予防する対策です。軽く支えても良いですが、寄りかかる様な動作は避けて下さい。

足の振り出し方の図

姿勢を正し、骨盤を前に押し出す!

 

いわゆる「へっぴり腰」で足だけチョンとのせるのは、重心を前後に移す練習になりません。
背筋を伸ばすイラスト

しっかり姿勢を正して、足をステップ台に真っ直ぐ持ち上げる。

そして、足に体重をのせようとせずに骨盤をギュッと前に移動させます。

体重のかけかたイメージ図

80%くらい体重をのせたら(後ろの足には20%)ゆっくり元の位置に戻します。

注意:今回の運動は階段の練習ではありません。段差を登り切って降りるなどをせずにステップの訓練を行って下さい。

※「段差昇降運動」は太もも・お尻等の筋トレにはなりますが、その反面膝などの関節にも負担が掛かります。

80%しか体重を移動させないようにするのは、膝に無理な負担をかけず次の動作につなげたいからなのです。

階段や少し高い段差を安全にクリアするための準備体操だと思って、繰り返し運動してみて下さい。

運動中や運動後に強く膝関節が痛む、または動悸・息切れ・めまい・冷や汗など

不安を感じた場合はかかりつけ医・理学療法士などの専門家にご相談下さい。

 
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