夢で分かる東洋医学の診断法

三島郡島本町、水無瀬より投稿しています

 

本日もご訪問頂きありがとうございます。

今回も東洋医学の紹介です。

東洋医学を分かりやすく説明するシリーズ七回となりました。

前回の第六回をまだ読んでない方は、前回から読むと分かりやすいと思います。

東洋医学第五回

東洋医学第六回

 

はじまりの書
 

 

  • 木(肝) 風 青 酸 魂 目 春 東 怒
  • 火(心) 暑 赤 苦 神 舌 夏 南 喜
  • 土(脾) 湿 黄 甘 意 口 土 中 思
  • 金(肺) 乾 白 辛 魄 鼻 秋 西 悲
  • 水(腎) 寒 黒 鹹 志 耳 冬 北 恐

※土は土用 中は中央です。

夢で分かる

※霊枢(淫邪発夢篇)

東洋医学の古典的書物に書かれている夢を紐解いてみましょう。

「空を飛ぶ夢:上半身の気が遊んでいることを示す」

「高いところから落ちる夢:下半身の気が盛んであることを示す」

「殺し合ったり傷付け合ったりする夢:陰気と陽気が盛んであることを示す」

「大声で泣く夢:肺気が盛んであることを示す」

「怒る夢:肝気が盛んであることを示す」

「物を掠奪(りゃくだつ)する夢:飢えていることを示す」

「大河を渡る夢:おどおどして陰気が盛んであることを示す」

「大火事の夢:陽気が盛んであることを示す」

こんな風に書かれています。今一つ理解するのが難しいですよね。

古典的な考え方「陰陽五行説」をある程度知っているのが前提で書かれているからなのだと思います。

分かる範囲での説明

 

これは僕なりの東洋医学を交えて考える解釈です。特に古典的な書物に書かれている訳では有りません。

「空を飛ぶ夢:上半身の気が遊んでいることを示す」

空を飛ぶ夢は高みを目指したい思い(心は先を見据えていると解釈しています)束縛から自由になりたいと言う願望が夢の中で宙を舞わせるのだと考えています。そして下半身との対比として、セックスへの欲求不満を象徴していると考えられます。

「高いところから落ちる夢:下半身の気が盛んであることを示す」

上の夢との対比なので、高いところから飛び降りる夢はとても挑戦的なチャンスが巡ってきてる期待感をにおわせます。ただし、無謀とも捉えられるのですべてが良いわけではない気がします。

高ければ高いほど大きな挑戦なのでしょうね。でも、もしその続きがあるなら飛び降りて失敗する(大けがをする)などは身の丈に合ってない挑戦と言えるかもしれません。

「殺し合ったり傷付け合ったりする夢:陰気と陽気が盛んであることを示す」

拳銃で人を打ってしまったり、ナイフで刺し合うなど、どこか気持ち悪さを感じるものです。

陰気が盛んであると同時に、争えるだけのパワーが有るので陽気も盛んであることが分かります。

自分が他人と争うのはやはり自分の心が疲れている(陰と陽がぶつかり合う)証拠だと思います。

自分が集団の中に紛れて殺し合う場合は、自分のアピールが足りないことが考えられます。

基本的には自我が夢に投影されると思っていますので、全く他人同士が争うなんて夢は少ないでしょうが、こんなことも経験しました。

「両親が殺し合う夢を見るんです」と言われる患者さんがいたんです。

陰と陽がぶつかり合うことで、結果お互いを理解し合うことも有ります。

実際に両親が争う夢を見た方のご両親は、お互いが打ち解けたように仲良くなったそうです。

五情が関係する

七情の図

東洋医学の第四回で「五情」の事を書きました。

※東洋医学では「怒(ど)、喜(き)、思(し)、憂(ゆう)、悲(ひ)、恐(きょう)、驚(きょう)」七つの感情に分けることも出来ます。(この場合は喜、怒、悲、憂、恐を五志「ごし」と呼びます)

人には沢山の感情が有って、そのすべてがバランスよく表現されることが良いとされています。
「泣く」ことが悪いことではなく、一つの情に偏るのが良くないと言う考え方なので、第四回を読んでからの方が分かり易いと思います。

東洋医学第四回

「大声で泣く夢:肺気が盛んであることを示す」

夢の中で大泣きをする夢を見たら「嫌な夢をみたなぁ~」って思う人も多いかも知れません。

大泣きするのはいいことなんです。泣く夢自体に悪いことは少ない(肺気が盛んであることを示している)です。

大泣きすればするほど自分の中にエネルギーに満ち溢れているので、やりたいと思っていたことに着手するといい結果を出すことができると解釈出来ます。

人が泣いたときのパワーはすさまじいものが有ります。特に子供などは泣いた後にスッキリしてることが多いです。

これは肺の気が肝を煽る(肝の虫)のをやめた結果だと思います。

「怒る夢:肝気が盛んであることを示す」

怒る夢も感情的にはマイナスだと考える人は多いかも知れません。

ただし東洋医学では、心のわだかまりが解消されていくことを表しています。

気分も明るく、ポジティブな感情を取り戻したり、気分が少しずつ好転していく兆候なのだと考えています。

これは、だいたい怒りながら泣くなどにつながるケースが多いからだと思います。

「怒」は五行として「喜」を助ける働きをします。怒ることでストレスが軽減されスッキリするにつながると考えられます。

怒るエネルギーもまた、大きな力を持っていると言えると思います。どのように気持ちを鎮めるのかが大切なんだと思います。

 

解釈が難しい夢

 

「物を掠奪(りゃくだつ)する夢:飢えていることを示す」

時間を上手く使えないなどの見方も出来ます。自分の時間を盗まれているという錯覚が「恐」として考えられるからです。

時間はすべての人に平等に与えられていますが、自分だけ「(時間内に)出来ない」などの不安や恐怖が感じられますね。

東洋医学では単に「飢えている」と言う解釈なので、夢の見方によっても解釈は随分変わると思います。

例えば自分が盗みを働く場合は精神的に疲れている(バランスが悪い)と言えます。

しかし、自分のものが盗まれた場合は「恐」が取り除かれたとも解釈出来ます。その場合は気分もスッキリするはずです。

「大河を渡る夢:おどおどして陰気が盛んであることを示す」

大きな澄んだ川を渡る夢は見ることが少ないはずです。東洋医学では「大河=人生」みたいな表現をしています。

川の流れが人生の流れそのものを示しているという解釈です。

川が濁っているのに渡ろうとする夢「陰気が盛んである」はかなりの「怖」で有ることが分かります。

沼地だと分かっていてそれでも進もうとする場合は「病」を自分の中に抱えている場合が多いと解釈してます。

色んな裏切りや失望みたいなものを抱えながら、川を渡り切れる人は少ないかも知れません。

渡り切った夢を見られた場合は特に悪い夢ではないと言えるのではないでしょうか?

 

●陽気が盛んである夢

 

「大火事の夢:陽気が盛んであることを示す」

火事の夢は「古いものや自分の過去を燃やして失くしたい」と考えているのだと解釈出来ます。

「五情」が大きくかかわって来ると思います。

大きな火事を見て、泣きながら叫んでいる場合はストレスがなくなりスッキリする夢だと言えます。

そして、自分の家が焼ける夢の場合なら「過去」を忘れることが出来るのでプラスととらえることが出来ますよね。

見る夢のシチュエーションによって変化するので、かなり解釈にバリエーションがあると思います。

陽気が盛んだからと言って、火事の夢を短期間で複数回みる場合は陽気が空回りしてストレスが発散できない状態だともいえます。

現状をよく考えて、不安や不満を取り除く時なのかもしれません。

現在はコロナ禍で、職場(会社)が焼ける夢を見る人が増えているそうです。

この場合は過去を失うなどの「地位を失う」「失業する」恐怖や不安が有ると考えることも出来ます。

 

◆最後に◆

あくまで、昔の書物と照らし合わせて分かり易く書いているだけです。

すべてが東洋医学の診断と当てはまるとは限りません。

東洋医学にはいろいろな診断方法が有ります。

今回は少しでも東洋医学に興味を持ってもらいたくて、東洋医学的な夢で分かる診断法を書いてみました。

また来てくれる日を、楽しみにしています。

 
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